少年犯罪(しょうねんはんざい)(最終改訂、令和2年2月4日)

トップページ > 法律用語解説 > 少年犯罪 (サイトマップ

少年犯罪とは、未成年(男女共に20歳未満)による犯罪のことを指します。

20歳未満の中でも14歳以上の場合犯罪少年、14歳未満の場合触法少年となり、それぞれ扱いが異なります。

主な違いは刑事責任の有無で、犯罪少年の場合成人と同様刑事責任有とみなされます。

よって14歳以上の少年が犯罪を犯した場合、警察に逮捕される可能性があります。

逆に触法少年の場合、刑事責任が無いため逮捕されることはありません。ただ、保護される場合があり、児童相談所への通告が行われ、状況によっては児童養護施設や児童自立支援施設へ入所することになることもあります。一時保護(児童福祉法33条1項)も一種の身柄拘束と言えます。

刑法第41条 十四歳に満たない者の行為は、罰しない。

児童福祉法第33条第1項 児童相談所長は、必要があると認めるときは、第二十六条第一項の措置を採るに至るまで、児童の安全を迅速に確保し適切な保護を図るため、又は児童の心身の状況、その置かれている環境その他の状況を把握するため、児童の一時保護を行い、又は適当な者に委託して、当該一時保護を行わせることができる。

14歳以上の未成年が犯罪を犯した場合の流れの説明を致します。まず逮捕後、48時間以内に捜査が行われ、身柄が検察へ移送されます。移送後、検察による捜査が24時間以内に行われ、その間に少年の身柄拘束が必要かを決定します。必要と判断した場合、勾留請求を裁判所に行い、認められれば原則10日間身柄が拘束され、さらに捜査が必要であると判断されれば追加で10日間の勾留を延長することができます。つまり、この時点で最大23日間の身柄拘束される可能性があります。

成人の刑事事件では、警察から検察官へ事件が送致され。検察官が最終的に起訴不起訴を判断し、不起訴処分となった場合は,事件はそれで終了します。
しかし、少年事件の場合には,検察官が起訴不起訴の判断をするのではなく、すべて家庭裁判所へ送られます。これを全件送致主義といいます。これは、少年に対しては刑罰よりも保護を行うことが少年法の目的であるからです。

少年法第1条 この法律は、少年の健全な育成を期し、非行のある少年に対して性格の矯正及び環境の調整に関する保護処分を行うとともに、少年の刑事事件について特別の措置を講ずることを目的とする。


家庭裁判所の送致された日に、観護措置がとられるかどうかが判断されます。観護措置が取られると、最大4週間少年の鑑別のために少年鑑別所に入ることとなります。

観護措置とは、家庭裁判所による調査・審判のために,少年の身柄を保全し,調査・鑑別を行う措置のことを指します。

少年法
第17条 家庭裁判所は、審判を行うため必要があるときは、決定をもつて、次に掲げる観護の措置をとることができる。
一 家庭裁判所調査官の観護に付すること。
二 少年鑑別所に送致すること。
2項 同行された少年については、観護の措置は、遅くとも、到着のときから二十四時間以内に、これを行わなければならない。検察官又は司法警察員から勾留又は逮捕された少年の送致を受けたときも、同様である。
3項 第一項第二号の措置においては、少年鑑別所に収容する期間は、二週間を超えることができない。ただし、特に継続の必要があるときは、決定をもつて、これを更新することができる。

家庭裁判所調査官の看護に付すること(少年法第17条1項1号)を調査官看護、少年鑑別所に送致すること(少年法第17条1項2号)を収容看護といいます。調査官看護はほとんど運用されないため、実務上観護措置とは収容看護のことを指します。

この間、家庭裁判所では調査官による調査が行われ、少年審判を開始するか否かを決定します。家庭裁判所に事件が送られた場合においても、少年が犯罪等を行ったはいえない場合や教育的な働きかけにより既に少年審判を行う必要がないと判断された場合には、少年審判すら開始されず、少年は通常の生活に戻ることができます。

少年審判とは、成人でいうところの刑事裁判です。

家庭裁判所による審判開始決定があれば、少年審判にて処分を決定します。観護措置がとられている事件であれば,家庭裁判所送致から通常4週間以内、観護措置がとられていない事件であれば、審判までの期間は特に定めはありません。

少年審判では@非行事実の審理,A要保護性の審理がなされ,最終的に処分が決定されます。

非行事実の心理とは、少年が実際に行った事実に争いがないか確認するための審理です。
要保護性の心理とは、少年による再非行の危険性があり、少年に対しふさわしい保護処分を行うことにより再非行の防止をする必要性のことをいいます。
審判を経て、少年には3つのいずれかの処分が下されます。
@不処分A保護観察B少年院送致の3つです。
不処分は文字通り処分がないことを指します。初犯であることや被害者との示談が完了しているなどの弁護活動があれば、不処分という判断がなされる可能性があります。

保護観察とは、一定期間保護観察官及び保護司の監督を受ける処分です。身柄が拘束されるわけではないので,日常生活は支障なく送れます。

少年院送致の判断が下されると、以下4種類いずれかの少年院に一定期間送致されることになります。
@第一種少年院・・心身に著しい障害がないおおむね12歳以上23歳未満の者を収容する。
A第二種少年院・・心身に著しい障害がない犯罪的傾向が進んだおおむね16歳以上23歳未満の者を収容する。
B第三種少年院・・心身に著しい障害があるおおむね12歳以上26歳未満の者を収容する。
C第四種少年院・・少年院において刑の執行を受ける者を収容する。

以上大まかな少年事件の流れを説明致しましたが、一定期間身柄が拘束された少年の日常生活への悪影響は計り知れないものがあります。この間学校に通えない可能性がありますし、私立学校や高等学校の場合、最悪退学処分を下される可能性もあります。

これらは全て弁護士と協議し、最悪の結末を避けることを目指すべきです。

@ 逮捕された場合

弁護士に依頼することで、被害者がいれば相手方との示談により被害届を取り下げてもらえる可能性があります。検察官に送致された場合は、意見書を提出するなどの弁護活動により家庭裁判所への送致を回避することができる可能性があります。(全件送致主義の運用がされていますが、少年事件において家庭裁判所送致回避の可能性が残されています。)

A 家庭裁判所に送致された場合

家庭裁判所に送致された場合、付添人として弁護士を選任することができます。その際、弁護士は裁判官へ意見書提出、面談を行うことにより、観護措置の回避、及び審判不開始を目指すことになります。

B審判開始決定がなされた場合。

審判では、裁判官、調査官、弁護士が協議し、少年にどのような処分を下すのが肝要かを決定します。つまり、弁護士を選任することは、少年の処分に好影響を与える可能性が高いことを意味します。弁護活動によっては、不処分を目指すことも可能です。お困りの方はまずはお近くの法律事務所において法律相談を申し込んでください。弁護士より直接お電話でアドバイスすることも重要です。


少年事件のページへ

法律相談のページへ

トップページに戻る

Copyright 2020 新銀座法律事務所 このページはリンクフリーです。