話し合った内容を、後で困らない書面にするために

合意書作成継続相談

法令・公的資料確認日:2026年9月27日

離婚条件、貸金の返済、損害賠償、賃貸借の終了などについて、ご本人が話合いを進めながら、弁護士の助言を受けて合意書を整えるサービスです。「何に合意したのか」だけでなく、支払が遅れたとき、後で争いが生じたときの対応まで検討します。

料金は55,000円(税込)です。標準的な合意書を本人名義で作成し、必要な相談を行います。弁護士が相手方の交渉窓口となること、裁判所の手続を代理することは別途の委任が必要です。

質問と回答

質問:相手と大筋で合意しました。書面の作成だけ頼めますか。

相手から分割払いをするとの提案を受けています。自分で話し合うことはできますが、「解決金を支払う」とだけ書けばよいのか、支払が止まったときにどうすればよいのかが分かりません。

回答:合意内容を整理し、本人名義の書面を作成する方法があります。

当事者、支払の根拠、金額、支払日、分割の回数、振込先、遅れた場合の取扱い、清算の対象などを確認します。既に相手が用意した書面がある場合は、全体を確認する必要があります。「金額だけ確認して署名した」つもりでも、他の請求を放棄する条項が含まれていることがあります。

合意書は、相手の同意を得て初めて合意を記録する書面になります。弁護士が案を作成しただけで相手を拘束するわけではありません。また、通常の私署の合意書があるだけで、直ちに相手の預金を差し押さえられるわけでもありません。必要に応じて、公正証書や裁判所の手続の利用を検討します。

1.料金・対象範囲・契約の終了

料金55,000円(税込)
主な内容対象事件について、本人名義の標準的な合意書を作成し、本人が話合いを進めるために必要な継続相談を行います。
終了の目安必要な合意書が完成するまでの契約です。支払完了までの回収管理や紛争再発後の代理活動が当然に含まれるわけではありません。
更新の目安3年が経過した場合、又は合計概ね6時間を超える相談となる場合は更新が必要です。
相談時間面談は30分単位、電話・メールは20分単位で合算します。メール回答の作成時間も含みます。
回答の時期当日回答を基本としますが、不在、他事件への対応、検討に要する時間等により後日の回答や別の弁護士の対応となることがあります。
別途費用複雑な内容、交渉代理、調停・訴訟、公正証書作成手続などは、対応範囲と費用を別途確認します。
代理委任への移行同じ事件を正式に委任される場合は、支払済み相談料を委任契約の費用に組み入れて控除します。

作成する書面、修正の進め方、どの段階で完成とするかは契約時に確認します。相手方との利害が対立する場合、担当弁護士が双方の利益を同時に代理することはできません。利益相反や業務状況等により、お受けできない場合もあります。

2.合意書で決めておく事項

「合意書」「示談書」「覚書」「念書」という表題だけで効力が決まるわけではありません。誰が、誰に対して、どのような義務を負うかが分かる内容にします。

署名前の確認事項
項目確認する内容
当事者・対象氏名・住所、法人の名称・代表権、対象となる契約や事故の日付。物件・口座等の特定。
金銭の支払総額、既払額、各回の金額と期限、振込先、振込手数料、税の取扱い。
履行の順序支払と書類交付、明渡しと鍵の引渡し等を、どの順番・条件で実施するか。
不履行遅延損害金、期限の利益を失う条件、催告の要否、連絡先変更時の通知。
担保・執行保証や担保が必要か、公正証書や裁判所の手続を使うか。保証契約の方式等にも注意。
清算の範囲何を解決し、何を未解決のまま残すか。他の契約、将来の損害、未判明の財産等を含めるか。
保管・証拠合意日、当事者の意思確認、各当事者の保管方法、変更時の書面化。

債務者の側でも、実行できない分割案、過大な違約金、支払前の広すぎる権利放棄には注意が必要です。債権者の側では、合意が成立しても相手に資力がなければ回収できないことを踏まえ、履行可能性を検討します。

一般の契約は必ずしも実印や印鑑証明書がなければ無効となるわけではありません。ただし、本人確認と合意内容を後で証明できることは重要です。白紙の委任状や内容未確認の書面への押印は避け、署名する最終版と添付資料をそろえて保管しましょう。

3.清算条項・錯誤・詐欺と判例

「これで一切解決する」の範囲を明確に

和解契約は、互いに譲歩して争いを終わらせる契約で、合意した事項について確定的な効果があります(民法695・696条)。「ほかに債権債務がない」「今後一切請求しない」といった条項は、対象を十分に確認してから入れる必要があります。例えば、今回の貸金だけを清算するのか、当事者間のすべての取引まで清算するのかで、意味が異なります。

最高裁昭和43年3月15日判決から分かること

同判決は、損害の全体を把握しにくい時期に少額で示談した交通事故について、その後に予想できなかった再手術や後遺症による損害が生じた場合、追加請求まで放棄したとはいえないと判断しました。事情に即して示談の対象を解釈した事例であり、単に「後で金額に不満が出た」場合にも当然に追加請求できるというものではありません。QA1199に判例と解説を掲載しています。

後遺症の見通し、未調査の財産、未精算の費用などが残っているときは、全面的な清算にするのか、その事項を除外するのかを明記します。「とりあえず署名して後で直す」という進め方は避けましょう。

勘違いがあれば、必ず取り消せるわけではありません

現行民法95条は、一定の重要な錯誤について「取消し」の制度を定めています。古い説明の「錯誤は無効」を、そのまま現在の契約に当てはめることはできません。錯誤の内容、重大な過失、相手の認識、和解で争いの対象とした事項などを検討します。詐欺・強迫による意思表示も民法96条により取消しが問題になりますが、立証や第三者との関係、期間制限を確認する必要があります。

4.私署の合意書、公正証書、即決和解の違い

形式主な役割強制執行との関係
当事者が作る合意書合意の内容を記録し、後日の証拠にする通常は、それだけで直ちに強制執行できません。訴訟等が必要となる場合があります。
執行認諾文言付き公正証書公証人が作成し、一定の金銭支払義務等と強制執行に服する意思を明確にする民事執行法22条5号の要件を満たす範囲で、判決を得ずに執行できる場合があります。公正証書なら何でも執行できるわけではありません。
裁判上の和解・即決和解等裁判所の手続で紛争を解決し、調書にする義務の内容に応じ、金銭支払や建物明渡し等の執行の基礎となります。申立て、送達等の要件は別途必要です。

例えば、建物を明け渡す合意は、金銭支払と同じように公正証書だけで強制執行できるものではありません。訴え提起前の和解(いわゆる即決和解)などを検討します。相手が履行しない場合でも、貸主が勝手に鍵を替えたり荷物を処分したりしてよいわけではありません。

なお、2026年4月施行の養育費に関する先取特権には、通常の金銭債権と異なる取扱いがあります。次の項をご確認ください。

5.離婚合意書は2026年施行の制度に合わせて確認

2026年4月1日施行の改正法では、離婚後の親権、養育費、親子交流、財産分与などが見直されました。共同親権が一律に義務になるわけではありません。子の利益、父母の関係、虐待・DVの危険などを踏まえ、共同・単独の親権や監護の方法を検討します。安全が脅かされる状況で無理に直接の話合いを続ける必要はありません。

養育費は、月額、支払日、始期・終期、振込先、進学・医療等の特別費用、事情変更時の協議方法を具体化します。改正後は、合意等で定めた養育費に子1人につき月額8万円を上限とする先取特権が認められ、要件を満たせば、合意書等を資料として担保権実行による差押えを申し立てることができます。これは一律に8万円の養育費が発生する意味ではありません。対象は2026年4月1日以降に発生する養育費であり、実際の取決額、証明書類、対象債権を確認します。

一方、公正証書や調停調書等に基づいて取り決めた養育費全額について強制執行する方法もあり、先取特権の制度ができたから公正証書等が不要になったわけではありません。裁判所「養育費に基づく差押え」で手続を確認してください。

財産分与の家庭裁判所への請求期間は、2026年4月1日以降に離婚した場合は原則5年、それより前に離婚した場合は原則2年です。合意で清算する範囲と、預貯金・不動産・負債・年金等の調査状況を確認しましょう。制度の概要は横浜市の案内とこども家庭庁リーフレット(PDF)も参考になります。

6.作成までの流れ

  1. 概要と資料の確認:紛争の経緯、当事者、既存の契約書、相手の提案、支払状況、署名を求められている期限を確認します。
  2. 契約範囲の確認:必要な書面と相談の範囲を定めます。複雑な案件や公正証書等は追加の手続・費用を先に説明します。
  3. 条件整理と案の作成:譲れる点・譲れない点、未確認事項、履行できなかった場合を整理し、文案にします。
  4. 本人による提示・協議:相手の修正提案を確認します。金額以外の変更にも注意し、最終版を再確認します。
  5. 合意と保管:本人の意思と権限を確認し、同一内容の書面を各当事者が保管します。必要に応じて公正証書化や裁判所の手続へ進みます。

交渉が難しくなった場合には、相談契約だけで進めることが適切かを再検討します。書面作成を主目的としない事件単位の継続相談もあります。

新銀座法律事務所への無料相談

合意書を作りたい方、相手から署名を求められた方は、署名前にご相談ください。 まずは無料の電話相談をご利用ください。概要を伺い、弁護士から5分程度を目安に一般的な見解をご案内します。

無料相談受付:0120-48-5791
つながらない場合:03-3248-5791
受付時間:平日9:00~21:00/土日祝日9:00~18:00

電話のほか、LINE・メールフォームからも受付できます。お名前、都道府県、電話番号、相談の概要をお知らせください。LINE・メールからの受付も、原則として弁護士から電話で回答します。既存の契約書、相手の提案、合意済みの事項と未解決の事項、署名・支払の期限を整理しておくと役立ちます。

無料相談の方法・LINE・メール受付

詳しい資料検討、書面作成、代理活動等は、範囲と費用を確認して別途契約します。弁護士費用の案内もご覧ください。受付と回答は同時とは限りません。期限や緊急の事情は最初にお伝えください。最新の受付方法・時間は相談案内ページでご確認ください。

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