新銀座法律事務所 法律相談事例集データベース
No.863、2009/5/8 14:32

【登記・マンション管理組合の法人化・組合と権利能力なき社団・共有、合有、総有】

質問:分譲マンションに住んでおり、今度、管理組合の理事長になりました。しかし、今までマンションの所有者から徴収した修繕積立金等の管理組合のお金が理事長の個人名義で預金されることに不安を感じています。住戸数が多いので、管理組合のお金はかなりの額になります。万一に備えて、私の個人財産と管理組合の財産とを明確に分けておきたいのですが、どうしたらいいでしょう。

回答:
1.理事長の個人名義で、管理組合のお金が預金されているとのことですので、管理組合が法人化されていないことになります。そこで、管理組合を「法人化(管理組合法人)」されてはいかがでしょうか。法人化することで、預金口座を管理組合名義で作れるので、管理組合の財産と理事長の個人財産とを分けることができます。また、今後の管理組合に関する法律関係や手続き等を明確かつ簡便にすることもできます。例えば、@大きな管理組合で理事長の個人財産と区別して組合財産(不動産)を所有することが可能になります。又、A積立金の預金口座を法人名で作れるので、理事等の交代ごとに作り直しが不要です。B理事の名義にすることを避けるため、積立金等を管理業者の名義にしておくと管理業者の債権者に強制執行される危険があり、これを回避できます。
2.一方で、法人化により発生するデメリットもあります。例えば、理事が交代する度に(数年で変わる交代する場合もあります)、管理組合法人の変更登記申請が必要になり費用もかかることになります。従って、メリットとデメリットを住民のみなさんで十分比較検討されることをお勧めします。
3.事例集818番参照。以下、詳細について解説します。

解説:
1.(管理組合)
管理組合とは、当該マンションの住戸を取得した人全員(所有権を有する人のことで、賃借人等は含まれません)が管理費等を負担し、建物並びにその敷地及び付属施設の管理を行うために管理規約を決めることにより成立する団体(社団)です(建物の区分所有等に関する法律(以下「区分所有法」):第3条)。

2.(民法上組合の性格)
管理組合は、理論的に民法667条の組合に該当します。組合は、条文から明らかなように2人以上の人が、各自出資をして共同で事業を行うことを目的として組合契約を締結することにより成立するので、管理組合員各自が管理費等の負担し建物並びにその敷地及び付属施設の管理を行うマンション管理組合は契約関係、形態から言うと組合ということになります。

3.(組合の権利関係)
組合契約は共同の事業を営むこと合意して複数人が集まったにすぎませんから、組合自体に独立性はありませんし、組合の財産関係も組合員の独自性があり共同の目的により互いに制限を受けるだけです。従って、管理組合は、同じ団体(社団)である会社、一般社団法人(平成20年に設立が認められた)等のように法人格を有しませんので権利義務の主体になることもありませんし、独自に契約、取引当事者になることはできません。取引は組合員が他の組合員の代理人として行い、組合財産に対する持ち分権も認められます(民法668条。共有と書いてありますが後述するように特殊な共有関係である合有と言われています。)。法人格が与えられていないため、団体名で行動することに制限が加えられます。具体的には、その団体名で預金口座を開設し、不動産を取得した場合に団体名で登記をすることができません。但し、訴訟においては、団体名で訴訟を起こせるか否か(これを「当事者能力」といいます。)について、民事訴訟法第29条(法人でない社団等の当事者能力)の要件である「代表者又は管理人の定めのあるもの」を満たす限りは、民法上の組合についても、これを肯定する(団体の名前で訴え、または訴えられることができる)としています(最判昭和37.12.18)。つまり、管理規約があり、それにより理事長が選任されている管理組合は、「法人」ではなくとも民事訴訟法上の「当事者能力」が認められます。これは、民事訴訟法が、私的紛争を適正公平、迅速低廉に解決するために訴訟関係においてのみ例外的に紛争当事者となる能力を認めているのです。

4.(管理組合の権利能力なき社団の性格)
管理組合は、法人格を備えていないため、管理組合の名前で活動することに制限を受けますが、もう一つ別に大きな問題があります。それは、民法上の組合の場合には、組合の負債については、各組合員がその負債について無限の責任(組合員の分担割合に応じ)を負うという点です(民法657条。)。民法上の組合は当事者全員の契約関係に基づき成立し法的に独自の団体性がないため組合員全員が取引の相手方と直接契約している関係になるからです。そこで管理組合も同様に考えてよいか問題になります。マンション管理組合のようにいく分団体的性格が強いものに各組合員に無限責任を認めてもよいか疑問があるからです。

5.(法的問題点)
理論的には、判例上認められてきた「権利能力なき社団」と同様に考えられないかという問題です。「権利能力なき社団」とは営利や公益を目的としない団体で、かつ、法人格が与えられていないものの、その団体としての独立性を認められ、民法上の社団(民法第33条)に準じた扱いを受けている団体を指します。具体的には、町内会、学術団体、クラブなどが該当します。権利能力なき社団は、法人格はなくとも団体の独立性が強くその団体の負債について、団体の有する財産のみをその引き当てとする(最判昭和48.10.9)とされていますので、各組合員は個人では負債を負うことはありません。社会生活上、法人格が認められない団体にも独立性の程度に差異がありその程度に応じ実務上権利能力なき社団という概念が認められ定着しています。

6.(権利能力なき社団の要件)
「権利能力なき社団」であるための要件として、判例(最判昭和30.10.15)は、『団体としての組織をそなえ、そこには多数決の原則が行なわれ、構成員の変更にもかかわらず団体そのものが存続し、しかしその組織によって代表者の選出方法、総会の運営、財産の管理その他団体としての主要な点が確定しているものでなければならない』としています。これを管理組合で考えると@団体としての組織(管理組合)、A多数決の原則(管理規約)B構成員の変更にかかわらず団体が存続、Cその組織における、代表者の選出、総会の運営、財産管理等の団体としての主要な事項が確定していること(管理規約)、以上の要件が備わっていますので、結局、管理組合は、理論上民法上の「組合」でありながら、「権利能力なき社団」として法的に取り扱われることになります。

7.(組合と権利能力なき社団の違い)
せっかくですからここで、民法上の組合と「権利能力なき社団」の違いを説明しておきます。ともに団体でありながら、法人格がない点で一致するのですが、組織、団体の独立性の強弱により民法上の「組合」と判例、学説上認められてきた「権利能力なき社団」とでは次のような違いが存在します。
@(団体性について)
組合:構成員の個性が濃厚で少人数。構成員=団体で、団体として独立していないし、法人格はない。権利能力なき社団(以下権利なき社団といいます):構成員が多数で個性は希薄、団体として独立性があるが、法人格はない。
A(構成員について)組合:構成員の変動はほとんどないが通常です。権能なき社団:構成員の変動が予定されていいます。管理組合、町内会等。
B(財産関係)組合:合有。財産を複数人で所有する共有より、事業遂行という色彩があり権利の内容が制限された形態です。従って、構成員一人一人が財産の具体的持分を有し脱退払い戻しはできるが(民法681条))、処分はできず分割を請求することはできません。権能なき社団:総有。合有よりさらに団体の独立性が強く、理論上全員で所有し、構成員に具体的持分は一切認められない関係です。説明すると長くなりますのでこの程度にします。
C(負債関係)組合:単なる契約関係であり構成員が無限責任を負います。権能なき社団:団体の財産を限度とする有限責任です(但し、構成員に対しても二次的責任を認めるべきとする説が出てきている)。

8.(法人化しない管理組合の不都合)
ところで、貴方が理事長を務められる管理組合は、法人化されていませんが、上述のとおり、訴訟を起こす、あるいは起こされた場合や、管理組合の負債については、法人化された場合とされない場合での差異はありません。しかし、一方で、法人化しない場合には、ご相談にありますとおり、管理費等の管理組合の預金は、理事長の個人名義でしかできませんし、もし、管理組合が、当該マンションの一室を購入することとなった場合には、理事長の個人名義(あるいは、あまり現実的ではありませんが組合員全員の名義)で登記するしかありません。理事長の個人名義で財産を管理・保有するということは、理事長が変わった場合には、その都度、名義変更の手続きを要するということですし、万が一、理事長がその在任中に亡くなって相続が発生し、自己破産をする必要に迫られた時には、相続手続き、破産手続きを複雑にすることになります。また、組合の大事な財産を、理事長が個人の財産であるとして売却等の処分をしてしまった場合には、取り戻すことは相当困難になるでしょうし、理事長の債権者が理事長個人の財産と誤認して、組合の財産に強制執行する可能性がないともいえません。なお、理事長の個人名義でなく、マンションの管理業者名義の口座で管理費等を管理している場合にも、同じようにその業者の財産であるとして、強制執行を受ける可能性や、銀行債務の担保として弁済に充当されてしまう(なお、東京高判平成12.12.14では、管理業者名義でされた管理組合の預金について、管理組合名義の預金であると判断しています)可能性もあります。これらの事態を避けるという点から、管理組合を法人化して財産関係を明確にされる必要性が生じます。

9.(管理組合の法人化)
そこで、以上のような不都合を避けるため管理組合を法人化する方法が区分所有法によって認められています。マンション管理組合は、区分所有法(建物の区分所有等に関する法律)47条以下の手続きを踏めば法人化することができますし、区分所有法により認められる非営利中間的法人(会社の様に営利を目的としないが、不特定多数の利益すなわち公益を目的としてもいませんので中間的性格を有する法人です。)の性格を有しています。管理組合の法人化は区分所有法によりかなり前から認められており、平成14年改正により30人という区分所有者の人数の制限もなくなりました。さほど、多人数でもない団体に法人化を認めた理由は、団体設立自由の原則に基づきマンション管理組合に関する種々の法律関係を適正、公平迅速に規律し公正な社会秩序を維持するために用意されています。

10.(管理組合法人の性格)
自然人は個人の尊厳保障の理念(憲法13条)から当然に権利義務の主体になることはできますが(民法3条)、自然人以外に権利主体となることができるのは団体(社団)、財団で民法、その他の法律で公に公示(登記)して法人格を取得する必要があります(法人法定主義、民法33条、36条)。言うまでもなく自由主義社会、私的自治の原則が支配する社会においては、個人の他に、団体、財産の集合体(財団)に取引当事者を認めなければ自由で公正な社会秩序を維持発展させることはできません。しかし法人は、その有形的に実体を有しませんので取引の安全のため法が団体の実情、必要性に応じてその要件を定め公示を条件としています。法人格を与えるか否かの基準は、法律によって判断されるということです。例えば、会社は会社法に基づいて設立されますし、学校法人は私立学校法、医療法人は医療法に基づいて設立されています。民法上は相続財産法人(民法第951条)が規定されています。どのような手続きを踏めば法人格を与えるかという基準については、国がその法人の活動について、どの程度、監督・関与する必要性があるのかという点から対応が異なります。その設立の際の手続きにより、
@準則主義(平成20から認められた一般社団、財団法人、会社など、法律上の一定の要件を満たしていれば自由に設立できるものです。)、
A認証主義(宗教法人等、主務官庁の確認である認証を要するもの。)、
B認可主義(学校法人等、要件がそろえば所轄庁の認可がでる手続きです)、
C許可主義(改正前民法の公益法人、主務官庁の裁量による許可が必要なものです)、
D法律成立主義(日銀、特殊銀行等、その設立が各根拠法により特別に定められているもの)に分かれます。

11.(社団設立の自由)
平成20年の一般社団、財団法人法施行前は、営利性のない社団、財団法人の設立には消極的で原則的に公益法人は許可主義とされ、特別法で中間法人について準則主義が取られていましたが(平成13年成立の中間の法人法。現在廃止。)、このような体制は、団体設立自由の原則(自由主義経済、契約自由の原則から導かれます。)からみて適切ではなく、適正な社会生活秩序維持のため非営利法人である社団、団体、財団の社会的存在意義を認め、原則的に一般社団、財団法人(非営利法人)を準則主義として、公益法人は官庁の認定(公益法人認定法。事実上認可、又は許可に相当)によることになっています。区分所有法の管理組合法人は、性格は中間法人であり、準則主義が取られていることになります。以上から、理屈を説明することなく、管理組合として、法人化により法人の名前で契約をしたり、借り入れを行ったり、訴訟において原告や被告になることが当然できることになります。

12.(法人化の効果)
以上のように、法人化して「法人格」を取得すれば、権利義務の主体となりえますので、例えば、金融機関から、管理組合の預金を担保にして、管理組合名義で大規模修繕の融資を受けられる可能性も出てくることになります。更に、古いマンションにはよく見られるのですが、マンションの駐車場や集会所について、所有者全員の共有名義で登記されていることがあります。この場合には、専有部分(住戸)が売買されたり、相続が発生したりして、所有者が変わる度に、その駐車場や集会場の持分についても所有権移転の登記をする必要に迫られるのですが、これらについて管理組合法人名義で登記をすることが可能になりますと、持分移転の登記が不要とすることができ、手間とコストを削減できることになります。

13.(具体的手続き)
具体的な手続きは以下のとおりです(区分所有法第47条から第56条)。区分所有者及び議決権の4分の3以上の賛成で、法人化する旨を決議します。理事(数人の理事を選任した場合には、その中から代表理事を選ぶことも可能)・監事を決めます。名称、事務所、目的及び業務等、法人の設立登記に必要な事項を決定します(組合等登記令第2条)。設立登記の申請を行います。管理組合法人は、登記により成立します。法人化された後は、登記された事項に変更が生じた場合(理事の変更など)には、登記をしなければ第三者にその変更を対抗することができません。

14.(まとめ)
以上が設立までの簡単な流れですが、実際、これらの手続きをすすめていくには、現在の規約について再度見直さなければなりませんし、登記申請に必要な書類(組合等登記令第25条4項)や、登記所に届ける印鑑を用意し、細細とした手続きが必要になります。また、設立の手続きにおいて、弁護士等に依頼した場合にはその報酬などの費用(5万円ー10万円程度)も発生します。更に、設立後は、既にある預金口座の名義の変更や税務署への届出(法人化しても税務上の取扱いに大きな差異はありません)、理事に変更があった場合にはその都度、当該変更から2週間以内に、理事の変更登記を申請する必要があるなど、法人化したことにより発生する手続き(デメリットとして捉えられる部分)もあります。これらのデメリットも踏まえて、管理組合を法人化するかどうか、管理組合において、十分に検討され、あるいは、弁護士、マンション管理士(マンションの管理・管理組合の運営等に関する国家資格者)等に相談されることをお勧めします。

【参考条文】

【民法】
(解釈の基準)
第2条  この法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等を旨として、解釈しなければならない。
第二章 人
    第一節 権利能力
第3条  私権の享有は、出生に始まる。
2  外国人は、法令又は条約の規定により禁止される場合を除き、私権を享有する。
(法人の成立等)
第33条  法人は、この法律その他の法律の規定によらなければ、成立しない。
2  学術、技芸、慈善、祭祀、宗教その他の公益を目的とする法人、営利事業を営むことを目的とする法人その他の法人の設立、組織、運営及び管理については、この法律その他の法律の定めるところによる。
(法人の能力)
第34条  法人は、法令の規定に従い、定款その他の基本約款で定められた目的の範囲内において、権利を有し、義務を負う。
(登記)
第36条  法人及び外国法人は、この法律その他の法令の定めるところにより、登記をするものとする。
(組合契約)
第667条 組合契約は、各当事者が出資をして共同の事業を営むことを約することによって、その効力を生ずる。
2 出資は、労務をその目的とすることができる。
(組合員に対する組合の債権者の権利の行使)
第675条  組合の債権者は、その債権の発生の時に組合員の損失分担の割合を知らなかったときは、各組合員に対して等しい割合でその権利を行使することができる。
(脱退した組合員の持分の払戻し)
第681条  脱退した組合員と他の組合員との間の計算は、脱退の時における組合財産の状況に従ってしなければならない。
2  脱退した組合員の持分は、その出資の種類を問わず、金銭で払い戻すことができる。
3  脱退の時にまだ完了していない事項については、その完了後に計算をすることができる。

【民事訴訟法】
(法人でない社団等の当事者能力)
第29条 法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるものは、その名において訴え、又は訴えられることができる。

【建物の区分所有等に関する法律】
(区分所有者の団体)
第3条 区分所有者は、全員で、建物並びにその敷地及び附属施設の管理を行うための団体を構成し、この法律の定めるところにより、集会を開き、規約を定め、及び管理者を置くことができる。一部の区分所有者のみの共用に供されるべきことが明らかな共用部分(以下「一部共用部分」という。)をそれらの区分所有者が管理するときも、同様とする。
(成立等)
第47条 第三条に規定する団体は、区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数による集会の決議で法人となる旨並びにその名称及び事務所を定め、かつ、その主たる事務所の所在地において登記をすることによつて法人となる。
2 前項の規定による法人は、管理組合法人と称する。
3 この法律に規定するもののほか、管理組合法人の登記に関して必要な事項は、政令で定める。
4 管理組合法人に関して登記すべき事項は、登記した後でなければ、第三者に対抗することができない。
5 管理組合法人の成立前の集会の決議、規約及び管理者の職務の範囲内の行為は、管理組合法人につき効力を生ずる。
6 管理組合法人は、その事務に関し、区分所有者を代理する。第18条第4項(第21条において準用する場合を含む。)の規定による損害保険契約に基づく保険金額並びに共用部分等について生じた損害賠償金及び不当利得による返還金の請求及び受領についても、同様とする。
7 管理組合法人の代理権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。
8 管理組合法人は、規約又は集会の決議により、その事務(第六項後段に規定する事項を含む。)に関し、区分所有者のために、原告又は被告となることができる。
9 管理組合法人は、前項の規約により原告又は被告となつたときは、遅滞なく、区分所有者にその旨を通知しなければならない。この場合においては、第35条第2項から第4項までの規定を準用する。
10 民法第43条、第44条、第50条及び第51条の規定は管理組合法人に、破産法(平成十六年法律第七十五号)第16条第2項の規定は存立中の管理組合法人に準用する。
11 第四節及び第33条第1項ただし書(第42条第5項及び第45条第4項において準用する場合を含む。)の規定は、管理組合法人には、適用しない。
12 管理組合法人について、第33条第1項本文(第42条第5項及び第45条第4項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定を適用する場合には第33条第1項本文中「管理者が」とあるのは「理事が管理組合法人の事務所において」と、第34条第1項から第3項まで及び第5項、第35条第3項、第41条並びに第43条の規定を適用する場合にはこれらの規定中「管理者」とあるのは「理事」とする。
13 管理組合法人は、法人税法(昭和四十年法律第三十四号)その他法人税に関する法令の規定の適用については、同法第2条第6号に規定する公益法人等とみなす。この場合において、同法第37条の規定を適用する場合には同上第4項及び第5項中「公益法人等」とあるのは「公益法人等(管理組合法人を除く。)」と、同法第66条の規定を適用する場合には同条第1項及び第2項中「普通法人」とあるのは「普通法人(管理組合法人を含む。)」と、同条第3項中「公益法人等」とあるのは「公益法人等(管理組合法人を除く。)」とする。
14 管理組合法人は、消費税法(昭和六十三年法律第百八号)その他消費税に関する法令の規定の適用については、同法別表第三に掲げる法人とみなす。
(名称)
第48条 管理組合法人は、その名称中に管理組合法人という文字を用いなければならない。
2 管理組合法人でないものは、その名称中に管理組合法人という文字を用いてはならない。
(理事)
第49条 管理組合法人には、理事を置かなければならない。
2 理事は、管理組合法人を代表する。
3 理事が数人あるときは、各自管理組合法人を代表する。
4 前項の規定は、規約若しくは集会の決議によつて、管理組合法人を代表すべき理事を定め、若しくは数人の理事が共同して管理組合法人を代表すべきことを定め、又は規約の定めに基づき理事の互選によつて管理組合法人を代表すべき理事を定めることを妨げない。
5 理事の任期は、二年とする。ただし、規約で三年以内において別段の期間を定めたときは、その期間とする。
6 理事が欠けた場合又は規約で定めた理事の員数が欠けた場合には、任期の満了又は辞任により退任した理事は、新たに選任された理事(次項において準用する民法第56条の仮理事を含む。)が就任するまで、なおその職務を行う。
7 第25条、民法第52条第2項及び第54条から第56条まで並びに非訴事件手続法(明治31年法律第14号)第35条第1項の規定は、理事に準用する。
(監事)
第50条 管理組合法人には、監事を置かなければならない。
2 監事は、理事又は管理組合法人の使用人と兼ねてはならない。
3 第25条並びに前条第5項及び第6項、民法第56条及び第59条並びに非訴事件手続法第35条第1項の規定は、監事に準用する。
(監事の代表権)
第51条 管理組合法人と理事との利益が相反する事項については、監事が管理組合法人を代表する。
(事務の執行)
第52条 管理組合法人の事務は、この法律に定めるもののほか、すべて集会の決議によつて行う。ただし、この法律に集会の決議につき特別の定数が定められている事項及び第57条第2項に規定する事項を除いて、規約で、理事その他の役員が決するものとすることができる。
2 前項の規定にかかわらず、保存行為は、理事が決することができる。
(区分所有者の責任)
第53条 管理組合法人の財産をもつてその債務を完済することができないときは、区分所有者は、第14条に定める割合と同一の割合で、その債務の弁済の責めに任ずる。ただし、第29条第1項ただし書に規定する負担の割合が定められているときは、その割合による。
2 管理組合法人の財産に対する強制執行がその効を奏しなかつたときも、前項と同様とする。
3 前項の規定は、区分所有者が管理組合法人に資力があり、かつ、執行が容易であることを証明したときは、適用しない。
(特定承継人の責任)
第54条 区分所有者の特定承継人は、その承継前に生じた管理組合法人の債務についても、その区分所有者が前条の規定により負う責任と同一の責任を負う。
(解散)
第55条 管理組合法人は、次の事由によつて解散する。
一 建物(一部共用部分を共用すべき区分所有者で構成する管理組合法人にあつては、その共用部分)の全部の滅失
二 建物に専有部分がなくなつたこと。
三 集会の決議
2 前項第三号の決議は、区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数でする。
3 民法第73条から第76条まで及び第78条から第82条まで並びに非訴事件手続法第35条第2項及び第36条から第40条までの規定は、管理組合法人の解散及び清算に準用する。
(残余財産の帰属)
第56条 解散した管理組合法人の財産は、規約に別段の定めがある場合を除いて、第14条に定める割合と同一の割合で各区分所有者に帰属する。

【組合等登記令】
(登記事項)
第二条 組合等が登記しなければならない事項は、次のとおりとする。
一 目的及び業務
二 名称
三 事務所の所在場所
四 代表権を有する者の氏名、住所及び資格
五 存続期間又は解散の事由を定めたときは、その期間又は事由
六 別表一の登記事項の欄に掲げる事項
別表一 管理組合法人     建物の区分所有等     共同代表の定めがある
    団地管理組合法人   に関する法律       ときは、その定め
(特則)
第26条
1〜3(略)
4 管理組合法人及び団地管理組合法人の設立の登記の申請書には、第16条第1項の規定にかかわらず、次の書面を添付しなければならない。
一 法人となる旨並びにその名称及び事務所を定めた集会の議事録
二 第2条第1号に掲げる事項を証する書面
三 代表権を有する者の資格を証する書面
5〜8(略)

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