最終更新:2026年10月15日
「自分の名前を検索すると、昔の逮捕記事や事実と違う書き込みが出てくる」「元のサイトが削除に応じてくれない」。このような場合には、記事を掲載しているサイトへの削除請求とともに、検索事業者に対する検索結果の削除を検討できます。もっとも、検索結果を消しても元記事そのものがなくなるわけではありません。何を、誰に、どの範囲で削除してもらうのかを整理し、名誉・プライバシーを守る必要性と情報を公表する理由を、証拠に基づいて説明することが大切です。
まず確認したい3つのポイント
- 検索結果・元記事・検索候補(サジェスト)は別の対象です。それぞれに対応を検討します。
- 過去の記事でも削除を求められる場合がありますが、年数の経過や刑の消滅だけで自動的に削除されるわけではありません。
- 削除の前に、URL・検索語・表示内容・確認日時を保存してください。投稿者の特定も希望する場合は、ログの保存を早めに検討します。
1 検索結果の削除と元記事の削除の違い
検索結果には、一般にリンク先のURL、記事の表題、本文の一部を抜き出した説明文(スニペット)などが表示されます。検索事業者は他のサイトの情報を収集・整理して表示しているため、掲載サイトの管理者とは、請求の相手方も対象も異なります。
| 対象 | 主な申出先 | 効果と注意点 |
|---|---|---|
| 元の記事・掲示板投稿・画像 | 掲載者、サイト・SNS運営者、対応権限を持つサーバー事業者 | 対象の掲載そのものを止めます。ただし、転載先や保存された複製までは一括して消えません。 |
| 検索結果のURL・表題・説明文 | その検索サービスの運営者 | 検索からたどる経路を減らします。元記事や、他社の検索結果に当然に効力が及ぶものではありません。 |
| 元記事を消した後に残る古い表示 | 検索サービスの更新・削除窓口 | 削除・変更済みのページを再確認してもらいます。元記事が残っている場合の権利侵害申告とは別の手続です。 |
| 検索候補・関連キーワード | 検索候補を表示するサービスの運営者 | 表示された語句と検索条件を特定して申告します。元記事の削除によって必ず自動的に消えるとは限りません。 |
元記事への申出が不成功になるまで、検索結果への対応を必ず待たなければならないわけではありません。拡散状況、掲載者への連絡の可否、被害の緊急性に応じて、両方への申出を並行して進めることも考えられます。掲載サイトへの連絡履歴は、検索事業者や裁判所に事情を説明する資料として保存しておきましょう。
2 どのような権利侵害が問題になるか
(1)名誉毀損とプライバシー侵害
名誉毀損は、その人の社会的評価を低下させる表現が問題となります。実名がなくても、勤務先、写真、役職、居住地などの組合せから本人を特定できる場合があります。記事の一言だけでなく、一般の読者が全体をどう受け取るかを検討します。事実を示さない悪口でも、表現の程度や投稿の経緯によっては、社会通念上許される限度を超える名誉感情の侵害等が問題となります。
一方、プライバシーは、私生活上の情報をみだりに公表されない利益です。住所、病歴、家庭内の事情、過去の犯罪に関する情報などは、内容が真実でも公表が権利侵害になる場合があります。ただし、本人が望まない情報がすべて違法になるわけではなく、公表の必要性などとの比較が必要です。
名誉毀損では、公共性・公益目的・真実性などが問題となります。「公益のためだ」と言えば足りるわけではありません。損害賠償では、真実であると信じる相当な理由の有無も検討されます。削除という差止めと損害賠償とは要件が同じではなく、元記事、検索表示、請求相手の行為を分けて評価します。[資料:総務省ガイドライン]
(2)削除請求と損害賠償の法的根拠
名誉権・プライバシーなどの人格権を違法に侵害する情報については、人格権に基づく差止請求として削除を求めることが考えられます。損害賠償は、民法709条・710条などに基づき、故意・過失、損害、因果関係等を検討します。民法709条に基づけば当然に削除もできる、という整理ではありません。また、運営者に通知を送ったことだけで、直ちに削除義務や賠償責任が確定するものでもありません。
(3)個人情報保護法との関係
個人情報保護法は、現在、保有個人データの訂正・追加・削除を34条、利用停止・消去・第三者提供の停止を35条に定めています。34条は内容が事実でない場合の訂正等、35条は違法な取扱いのほか、利用する必要がなくなった場合や本人の権利・正当な利益が害されるおそれのある場合等に関する規定です。
もっとも、請求対象が「保有個人データ」に当たるか、相手が訂正・消去等の権限を有するか、各条の要件・例外に当たるかを確認する必要があります。氏名を含む記事だから、又は本人の同意がないからというだけで、すべての検索結果を消せる制度ではありません。個人情報保護委員会の説明も参照してください。
3 検索結果の削除と最高裁平成29年1月31日決定
最高裁第三小法廷平成29年1月31日決定(平成28年〔許〕第45号・民集71巻1号63頁)は、過去の逮捕に関する情報の検索結果について、プライバシーを保護する必要性と検索結果を提供する理由を比較し、その事実を公表されない法的利益が優越することが明らかな場合には、検索事業者に削除を求められるとしました。
検索サービスには、事業者自身の表現という側面と、インターネットの情報流通を支える役割があります。そのため、本人に不利益な内容が表示されるという一点だけで判断せず、次のような事情を検討します。
- 情報の内容:どのような私生活上の情報か、事件の性質や重大性はどうか。
- 伝わる範囲と具体的な被害:どの検索語で表示されるか、就職・取引・家族生活などにどのような影響があるか。
- 本人の社会的地位・影響力:公的な立場や、現在の活動との関連があるか。
- 記事の目的・意義:速報、継続的な検証、公共的な議論など、掲載を続ける理由は何か。
- 時間の経過と状況の変化:処分の結果、更生の状況、元の報道の削除などがどう変わったか。
- 記載の必要性:その情報を本人と結び付けて示し続ける必要があるか。
この決定自体は、児童買春の被疑事実による逮捕情報について、公共の利害との関わりなどを踏まえ、削除を認めませんでした。削除可能性を示す基準と、その事件で実際に削除が認められたかは区別が必要です。
また、この決定はプライバシーに関する検索結果の事案です。虚偽情報による名誉毀損、検索候補の表示など、性質の異なる問題に同じ基準を機械的に当てはめることはできません。「忘れられる権利」という言葉だけを根拠に、期間経過後の一律削除を認めたものでもありません。
4 SNS投稿の削除と最高裁令和4年6月24日判決
最高裁第二小法廷令和4年6月24日判決(令和2年〔受〕第1442号・民集76巻5号1170頁)は、逮捕の事実を記載したTwitter(現在のX)の投稿について、運営者に対する削除請求を認めました。
この判決では、公表されない利益と投稿を閲覧に供し続ける理由を比較し、前者が優越する場合に削除を求められるとしています。原審が要求した「優越することが明らか」という条件を採用しなかった点が重要です。
具体的には、逮捕から原審の口頭弁論終結時まで約8年が経過したこと、罰金の言渡しが効力を失っていたこと、転載元の報道が既に削除されていたこと、投稿が速報目的であったこと、本人が公的立場にないことなどが考慮されました。氏名検索により、本人と面識のある人に知られる可能性も検討されています。
2つの最高裁判断の使い分け
平成29年決定は、一般の検索事業者が提供する検索結果についての判断です。令和4年判決は、SNS運営者に対する投稿自体の削除請求についての判断です。令和4年判決によって、一般の検索結果についての平成29年の基準が一律に変更されたと考えることはできません。
5 逮捕歴・前科と、刑の消滅との関係
(1)「何年たったら必ず消せる」という一律の基準はありません
逮捕は有罪の確定と同じではありません。不起訴、無罪、罰金、執行猶予、刑の執行終了など、事件の結果を正確に整理することが必要です。不起訴になった場合でも、不起訴の理由はさまざまであり、当時逮捕されたという事実まで当然に虚偽になるわけではありません。
他方、事件後の処分や経過を無視して現在も犯罪行為を続けているように表示する記事や、別人の事件を結び付けた検索表示などは、問題点を具体的に指摘する必要があります。処分結果の資料、当時と現在の生活状況、掲載が続くことによる被害を用意しましょう。
(2)刑法27条・34条の2は、削除判断の一事情になります
刑法27条1項は、刑の全部の執行猶予が取り消されずに猶予期間が経過した場合、刑の言渡しが効力を失うと定めています。ただし、現行法では、猶予期間中に更に犯した罪について公訴が提起されている場合の効力継続等の規定もあり、単に期間だけで判断できない場合があります。
刑法34条の2第1項は、拘禁刑以上の刑の執行終了・執行免除後、罰金以上の刑に処せられずに10年が経過した場合、罰金以下の刑では同様に5年が経過した場合に、刑の言渡しが効力を失うと定めています。旧懲役・禁錮については改正法の経過措置も確認します。
刑の言渡しの効力が失われることと、過去の事実やすべての記録が消えることは別です。刑の消滅や更生は削除を検討する大切な事情ですが、それだけで報道機関や検索事業者に一律の削除義務が生じるわけではありません。
(3)刑事確定訴訟記録の閲覧制限との違い
刑事確定訴訟記録法4条2項2号は、事件終結後3年を経過した保管記録の閲覧を原則として制限しますが、終局裁判の裁判書や、訴訟関係人・正当な理由のある閲覧請求等について例外があります。同法6条は、閲覧した事項をみだりに用いて、更生を妨げたり、関係人の名誉・生活の平穏を害したりする行為を禁止しています。
これらは刑事記録の閲覧等を規律する規定であり、ネット記事を3年後に削除させる一般的な規定ではありません。元の記事を誰がどこから取得したかも踏まえて、人格権侵害の問題として検討します。
6 証拠の保存と削除申請の進め方
(1)連絡する前に、表示された状態を保存する
申告後に記事が変更されたり、検索順位や説明文が変わったりすることがあります。検索画面だけでなく、リンク先の記事も保存してください。画像・動画が問題なら、その掲載ページと表示状況も確認します。
- 記事・投稿ごとの正確なURL、投稿番号、アカウント名、投稿日時
- 検索サービス名、入力した検索語、検索結果のURL・表題・説明文
- 確認した日時と、画面全体のスクリーンショット・印刷又はPDF保存
- 本人を指していると分かる記載や、事実と違う部分を説明できる資料
- 採用・取引への影響、嫌がらせ、家族への連絡などの具体的な被害と時系列
- 削除申請の控え、受付番号、管理者からの返信、拒否された理由
画面の一部分だけを切り抜くと、前後の文脈やURLが分からなくなることがあります。まず全体を保存し、説明用の写しに問題箇所を示すと整理しやすくなります。重要な証拠で将来の確認が難しくなるおそれがある場合は、証拠保全等の方法も相談してください。
(2)掲載者・サイト運営者への申出
サイトの運営者情報、利用規約、通報・権利侵害申告窓口を確認し、対象URLと該当部分、侵害されている権利、削除を求める理由を伝えます。単に「不快なので消してほしい」とするより、本人との結び付き、誤り、私生活上の情報、掲載継続による被害を区別して説明することが大切です。
連絡先が見つからない場合は、ドメイン登録情報なども手掛かりになりますが、登録情報が非公開のこともあり、登録代行会社が記事を削除できるとは限りません。サーバー事業者への申出も、その事業者が対象情報の送信を防止できるか確認して行います。
削除申請そのものが公開される掲示板では、申請文に住所や家族の情報、事件の詳細を書き込むことで、かえって情報を増やすおそれがあります。非公開の窓口の有無や、弁護士を連絡窓口にする方法を検討しましょう。
(3)検索事業者への申出
検索結果の削除申請では、対象記事のURLに加えて、実際に表示された検索語と検索結果を示します。氏名だけで出る場合と、氏名・地域名などを組み合わせないと出ない場合は、被害の広がりを評価する際にも違いがあります。
申請書・説明文に整理する事項
- 申請者と対象記事の関係、代理人がいる場合の表示
- 対象記事・投稿のURLと、問題となる箇所
- 検索サービス、検索語、検索結果の表示状況
- 侵害されている権利と、削除を求める具体的な理由
- 事件の時期・処分結果・現在までの経過と、裏付け資料
- 現在生じている被害、今も表示を続ける必要性が乏しい事情
- 求める措置の対象と範囲、元サイトへの申出の経過
「検索データベースから氏名だけを消せば、法的な要件を検討しなくてよい」というものではありません。対象URLをどの検索条件・地域・サービスで非表示にするのか、実現可能な措置を特定して申請します。別の検索サービスでも表示される場合には、そのサービスについても確認します。
(4)申請先の公式案内
- Google:検索結果を削除するための案内 ― 元のページが残っている場合、削除・変更された場合などで手続が分かれます。
- Google:法的な理由によるコンテンツの報告 ― サービス・申告理由を選び、対象URLと侵害理由を具体的に記載します。
- Google:古いコンテンツの更新ツール ― 元の情報が削除・変更済みなのに古い検索表示が残る場合の窓口です。ログインが必要になることがあります。
- Yahoo!検索:検索結果に情報を表示しないようにするには ― 掲載サイトへの対応と、対処後も表示が残る場合の案内を確認できます。
申請先の画面や受付条件は変更されることがあります。上記公式案内から現在の窓口を確認してください。申出が認められなかった場合は、返信を保存して、対象の特定や根拠資料が足りないのか、法律上の判断が異なるのかを見直します。
7 情報流通プラットフォーム対処法で変わったこと
2025年4月1日、旧プロバイダ責任制限法の改正により、法律の名称は「特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律」(情報流通プラットフォーム対処法)となりました。従来の責任制限・発信者情報開示の仕組みに加え、指定された大規模事業者に対する、削除対応の迅速化と運用の透明化に関する規律が設けられています。
- 申出方法の整備・公表(22条):権利侵害を受けたとする人が、削除等を申し出る方法を公表します。
- 必要な調査(23条):所定の方法による申出について、権利侵害の有無を遅滞なく調査します。
- 判断結果の通知(25条):原則として、申出を受けた日から7日以内に、措置を講じた旨、又は講じなかった旨と理由を通知します。
- 削除基準等の公表(26条等):措置の基準や運用状況等を公表する仕組みがあります。
7日は、法律の委任を受けた総務省令で定められた期間です。発信者への意見聴取、侵害情報調査専門員による調査その他やむを得ない事情があるときは、期間内にその事情等を通知した上で、判断後に遅滞なく結果を通知する扱いがあります。同一内容の申出の繰返し等についても例外があります。
「申し込めば7日以内に必ず消える」という法律ではありません。また、すべてのサイト・検索サービスに一律に適用される義務でもありません。対象となる指定事業者・指定サービスと、公表された申出方法を確認してください。同じ会社が運営するサービスでも、指定対象の範囲は区別して確認します。
総務省の法26条に関するガイドラインは、2026年8月に改定されています。名誉・プライバシー等の権利侵害と、送信防止義務が問題となる場面を整理した資料です。これらの手続上の規律によって、最高裁の検索結果削除の判断基準が当然に置き換わるわけではありません。
8 任意の削除に応じない場合―仮処分・訴訟
(1)削除を求める仮処分
任意の申出で解決せず、表示が続くことで著しい損害や急迫の危険が生じる場合には、裁判所への仮処分申立てを検討します。検索結果の削除では、民事保全法23条2項の「仮の地位を定める仮処分」が問題になります。
申立てでは、削除を求める権利があること(被保全権利)に加えて、通常の訴訟の結論を待てない必要性(保全の必要性)を資料によって疎明します(同法13条)。疎明とは、裁判所に一応確からしいと判断してもらうための説明・資料の提出です。検索結果、元記事、本人との関係、事件の経過、現在の被害を具体的に示します。
- 相手方の法人名・所在地、管轄裁判所、対象URL・検索条件を確認する。
- 申立書、対象を特定する目録、画面の保存資料、陳述書等を準備する。
- 裁判官の審理や相手方の反論に対応し、必要に応じて補足資料を提出する。
- 裁判所が担保を求めた場合は、指定された担保を供託する。
- 発令後、決定を踏まえた削除対応を求め、対象範囲の表示を再確認する。
仮処分では、原則として相手方が立ち会える審尋等が必要です(同法23条4項)。「申し立てれば当日中に消える」「必ず一定額の供託で済む」とは限りません。相手方、対象件数、争点、送達・翻訳の要否などにより、期間や費用は変わります。
(2)訴訟と海外事業者
削除を求める通常の訴訟や、損害賠償請求を検討する場合もあります。外国法人や海外サーバーが関係していても、それだけで日本の裁判所の手続が利用できなくなるわけではありません。日本の裁判所の国際裁判管轄、被告・相手方となる法人、代表者・送達先、適用法、実際の履行可能性等を確認します。
日本法人が存在する場合でも、その法人が対象サービスの運営主体とは限りません。利用規約等で確認し、誤った相手に申し立てないことが重要です。決定・判決が得られても、転載、別URLでの再掲、他社の検索結果まで自動的に消えるものではないため、実施状況を確認します。
9 投稿者の特定・損害賠償・刑事相談
削除は、今後の閲覧を抑えるための対応です。匿名の投稿者に損害賠償を求めたい場合などには、発信者情報開示を別途検討します。情報流通プラットフォーム対処法に基づく発信者情報開示命令の手続では、権利侵害の明白性や開示を受ける正当な理由などの要件が問題となり、必要に応じて提供命令・消去禁止命令を併せて検討します。
削除の回答を待っている間に、投稿者を特定するための通信ログが失われるおそれがあります。保存期間は事業者や記録の種類で異なります。投稿者の特定も希望するときは、削除申請と証拠・ログの保存を並行して相談してください。検索結果に表示されたというだけで、検索事業者が元の投稿者の氏名・住所を持っているとは限りません。
刑事上は、名誉毀損罪(刑法230条)、侮辱罪(231条)、脅迫罪などが問題になる場合があります。2025年6月1日から拘禁刑が導入され、現行の名誉毀損罪の法定刑は3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金です。実際の事件には、行為時期と経過措置も踏まえて適用法令を確認します。
警察への相談・告訴と、サイトや検索結果の削除手続は別です。刑事手続だけで情報が必ず消えるものではありません。脅迫や住所の暴露など身体の危険がある場合は、削除の検討とともに警察への相談を急いでください。
10 よくある質問
Q1 元記事が消えたのに、検索結果にはまだ出ます。
検索側の情報が更新されていない可能性があります。元のURLを開いて削除・変更を確認し、検索事業者の古い情報の更新窓口を利用します。別のURLに同じ情報が残っていないかも確認してください。
Q2 昔の新聞記事の転載なら、削除を求められませんか。
報道された事実だから永久に転載できる、ということではありません。当時の報道の意義と、今も実名で閲覧に供し続ける理由は区別して検討します。もっとも、時間の経過だけで削除が決まるわけでもありません。
Q3 検索履歴を消せば、他の人にも見えなくなりますか。
自分の端末やアカウントの検索履歴を消す操作は、検索サービス上の公開情報の削除とは別です。他の人が同じ語句で検索できる状態は、それだけでは変わりません。
Q4 店舗や会社への低評価の口コミも全部消せますか。
不利な評価というだけでは削除の根拠になりません。具体的な虚偽の事実、対象の取り違え、なりすまし、権利侵害の程度などを確認します。事実に基づく正当な批評もあるため、各記載を分けて検討する必要があります。
Q5 削除代行会社や逆SEOの業者に依頼しても大丈夫ですか。
技術的な調査・サイト改善と、権利侵害を理由とする法的な削除交渉は区別が必要です。法律事件について報酬を得る目的で代理交渉等を行うことは、弁護士法72条の非弁行為規制に触れる場合があります。また、検索順位を下げる対策は削除そのものではなく、効果の継続も保証されません。業務内容、契約期間、追加費用、解約条件を確認しましょう。
Q6 検索結果の削除が認められた後は、何を確認しますか。
申請した検索語とURLで表示が消えたか、対象外のサービス・検索条件で残っていないか、元記事や転載がどうなったかを確認します。受付番号や実施通知を保存し、再掲が見つかった場合は新しいURL・日時・内容を記録します。
11 新銀座法律事務所の無料法律相談
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参照法令・判例・公的資料
法令・制度は2026年10月15日現在を基準に確認しています。以下は主な参照先です。法令の施行時期、事件の行為時期や経過措置により適用が異なる場合があります。
- 日本国憲法:13条・21条(人格的利益、表現の自由等)。
- 民法:709条・710条(不法行為と損害賠償)。
- 刑法:27条・34条の2・230条・230条の2・231条。
- 民事保全法:13条・23条(疎明・仮処分)。
- 刑事確定訴訟記録法:4条・6条。
- 個人情報保護法:34条・35条。個人情報保護委員会・通則編ガイドライン。
- 情報流通プラットフォーム対処法:発信者情報開示、22条以下の大規模事業者の義務等。
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- 最高裁第二小法廷令和4年6月24日判決(PDF)。
- 総務省・情報流通プラットフォーム対処法26条ガイドライン(2026年8月改定・PDF)。改定の公表ページ。
- 内閣府・第489回消費者委員会議事録:総務省による制度の説明。
- 奈良県・情報流通プラットフォーム対処法について。
- 東京地方裁判所・発信者情報開示命令の案内と書式。
本記事は一般的な制度の解説です。削除の可否や適切な手続は、記事の内容、相手方、被害、経過によって異なります。具体的な対応は、資料を準備して弁護士にご相談ください。