新銀座法律事務所 法律相談事例集データベース
No.245、2005/4/20 15:28 https://www.shinginza.com/qa-hanzai.htm

[刑事・起訴前]
質問:19歳の大学生の息子が罪を犯し、もう少しで20歳になります。この後の手続きはどうなるのでしょうか。

回答:
1、息子さんが、途中で20歳になった場合は、以下のようになります。息子さんが、家庭裁判所に送致された後、審判に付するのが相当か否か(審判の開始・不開始)についての調査が行われますが、その際、息子さんが20歳以上であることが判明した場合には、家庭裁判所は、決定をもって、管轄検察庁の検察官に送致(逆送)しなければなりません(少年法19条2項)から、一般成人と同様に通常の刑事裁判をうけることになります。
2、また、審判開始後保護処分決定までの間に、息子さんが20歳になった場合も同様です(少年法23条3項)。本件では、成人の刑事裁判の場合、2〜3年前後の実刑判決の可能性があります。少年審判であれば、期間半年前後の少年院収容か、長期保護観察となる可能性があります。なんとしても、成人になる前に、審判を終結して、家庭裁判所の判断を受けるよう被害者との和解、期日指定を急いでする必要があります。

≪少年法≫
(審判を開始しない旨の決定)
第十九条 2 家庭裁判所は、調査の結果、本人が二十歳以上であることが判明したときは、前項の規定にかかわらず、決定をもつて、事件を管轄地方裁判所に対応する検察庁の検察官に送致しなければならない。
(審判開始後保護処分に付しない場合)
第二十三条 3 第十九条第二項の規定は、家庭裁判所の審判の結果、本人が二十歳以上であることが判明した場合に準用する。

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