養育費(よういくひ)(最終改訂、平成21年6月19日)

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 養育費とは、未成年の子供が親に対して生活費や教育費用を請求する権利です。具体的にいえば、未成熟子が自立するまでに要するすべての費用(衣食住に必要な経費、教育費、医療費、最小限度の文化費、娯楽費、交通費等)です。

その金額は、
両親の収入によりますが、1人につき、1ヶ月に3〜5万円を請求できるのが一般的です。調停実務で用いられている養育費算定表東京家庭裁判所のホームページで公開されています。国税庁が発表している民間給与実態調査によるサラリーマンの平均給与(男性542万円、女性271万円)をモデルケースとして、上記の算定表を元に、夫婦が離婚して14歳未満の子供1人を母親が養育する場合を算定すると、父親が支払う養育費は1ヶ月につき4万円程度となります。これを、通常は、子供と同居監護している法定代理人である親権者(母親)から、子供と同居していない親(父親)に対して請求する形となります。

養育費の法律上の根拠は、民法766条1項所定の「その他子の監護に必要な事項」です。同条は両親が離婚した場合の養育費の定めを規定したものですが、両親が離婚していない場合でも、両親が結婚していない場合(非嫡出子)の場合でも、親は子供の養育費を負担すべきであるという事が前提になっています。養育費の事実上の根拠は、親子関係そのものに求められます。具体的には、自分の生活を保持するのと同程度の生活を保持させなければならないという生活保持義務(扶養義務)があると言われています。このように、養育費は親であれば当然負担しなければならないものであり、特に(書面などによる)取り決めがなくても、養育費を支払う義務は抽象的には存在し、また、(親子関係が時効にかからないのと同様)時効にかかることもありませんので、事後的に過去の養育費を請求することも可能です。


民法766条(離婚後の子の監護に関する事項の定め等) 父母が協議上の離婚をするときは、子の監護をすべき者その他監護について必要な事項は、その協議で定める。協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所が、これを定める。
2  子の利益のため必要があると認めるときは、家庭裁判所は、子の監護をすべき者を変更し、その他監護について相当な処分を命ずることができる。
3  前二項の規定によっては、監護の範囲外では、父母の権利義務に変更を生じない。

父親がどうしても養育費を払ってくれない場合は、父親の住所地の家庭裁判所に養育費の支払いを求める調停(家事審判法9条乙類4号)を申し立てることになります。


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