人身事故(最終改訂、平成21年6月11日)

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人身事故とは、一般に交通事故のうち、傷害を負った者を生じた事故のことを意味します。「人身事故扱いにする」とも言います。傷害を負ったかどうか、骨折など明確な場合は問題ありませんが、打撲、内出血、むちうち、神経痛などの場合は、病院に行って医師の診察を受けて診断書を警察に提出しませんと、人身事故の扱いになりません。対義語は、物損事故です。

人身事故と物損事故の違いは、適用法令の違いです。民事上の損害賠償請求に関して、民法709条で実際に生じた(支出した)損害を賠償請求できることは同じですが、物損事故では原則として慰謝料は認められないのに対し、人身事故の場合は民法710条で入院通院期間や後遺障害の程度に応じて、慰謝料を請求することができます。刑事上は、物損事故では、器物損壊に過失犯の規定がありませんので不可罰となりますが、人身事故では、自動車運転過失致死傷罪や危険運転致死傷罪の適用が問題となります。

民法第709条(不法行為による損害賠償)故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

民法第710条(財産以外の損害の賠償)他人の身体、自由若しくは名誉を侵害した場合又は他人の財産権を侵害した場合のいずれであるかを問わず、前条の規定により損害賠償の責任を負う者は、財産以外の損害に対しても、その賠償をしなければならない。

刑法第210条(業務上過失致死傷等)業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、五年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。重大な過失により人を死傷させた者も、同様とする。
第2項 自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、七年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。

刑法第208条の2(危険運転致死傷)アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させ、よって、人を負傷させた者は十五年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は一年以上の有期懲役に処する。その進行を制御することが困難な高速度で、又はその進行を制御する技能を有しないで自動車を走行させ、よって人を死傷させた者も、同様とする。
第2項 人又は車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人又は車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転し、よって人を死傷させた者も、前項と同様とする。赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転し、よって人を死傷させた者も、同様とする。

保険会社の提示額は一般に裁判事案の相場よりも低目となりますので、一度弁護士に相談を受けてみると良いでしょう。


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