不貞行為(最終改訂、平成22年3月30日)

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不貞行為とは、夫または妻が、配偶者以外の異性と性的交渉を持つことです。不倫とも言います。民法770条1項2号に離婚原因の一つとして規定されています。不貞行為をされた配偶者は、相手配偶者に対して離婚の請求をすることができます。

また、不貞行為をされた配偶者は、不貞行為の相手方となった異性に対して、平穏な家庭生活を破壊・侵害されたことを理由として、民法709条、710条により損害賠償請求訴訟(慰謝料請求訴訟)を提起することができます。慰謝料額は、100〜300万円の間で判断されることが多くなっています。

慰謝料の額の判断要素は、@不貞行為前の夫婦関係の状況(良好な夫婦関係だったか、家庭内別居状態だったか)、A婚姻関係への影響(不貞行為の結果、別居状態になったか、離婚に至ったかどうか)、B不貞行為の継続期間・行為態様等です。

但し、夫婦関係が別居状態にあり、それが長期にわたっていたような事情がある場合は、慰謝料請求は困難です。請求の前提となる、法的利益が存在していないと考えられるためです。

(参考判例)最高裁平成8・3・26判決「甲の配偶者乙と第三者丙が肉体関係を持った場合において,甲と乙との婚姻関係がその当時既に破綻していたときは,特段の事情のない限り,丙は,甲に対して不法行為責任を負わないものと解するのが相当である。けだし,丙が乙と肉体関係を持つことが甲に対する不法行為となるのは,それが甲の婚姻共同生活の平和の維持という権利又は法的保護に値する利益を侵害する行為ということができるからであって,甲と乙との婚姻関係が既に破綻していた場合には,原則として,甲にこのような権利又は法的保護に値する利益があるとはいえないからである。」本件では不倫関係を生じる数年前から夫婦不仲で、夫は別居を目的とした夫婦関係調整の調停を提起していたという事情がありますので最高裁判決は妥当な判断と言えるでしょう。

法律相談事例集キーワード検索「不貞行為」参照。

(参照条文)
民法709条(不法行為)故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は,これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
第710条(財産以外の損害の賠償)他人の身体,自由若しくは名誉を侵害した場合又は他人の財産権を侵害した場合のいずれであるかを問わず,前条の規定により損害賠償の責任を負う者は,財産以外の損害に対しても,その賠償をしなければならない。
第770条(裁判上の離婚)夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。
一号 配偶者に不貞な行為があったとき。


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