新銀座法律事務所 法律相談事例集データベース
No.1247、2012/3/22 11:44

【行政処分・教育職員免許法,免許状の失効と取上げの違い・懲戒行政処分に対する対処法・宮崎地方裁判所平成22年2月5日判決】

質問:私は県立高校の教員です。詳しくお話しする勇気が持てないのですが,実はまだ発覚していないものの,ある不祥事を起こしてしまって,そのために教員免許を剥奪されるのではないかと不安に思っています。教育職員免許法という法律があることを知り,条文を見たところ,公立学校の教員の場合には免許の「失効」という規定があり,国立や私立の場合には「取上げ」という規定があることまでは分かりました。しかし,その違いがよく分かりません。どう違うのでしょうか。

回答:
1.教育職員免許法10条1項における免許状の失効とは,同条項各号に掲げる事由に該当する場合に,当然に免許状の効力が失われることを意味します。公立学校の教育職員が対象になります。
2.これに対して,同法11条1項ないし3項における免許状の取上げとは,同条項の規定に該当する場合に行政処分としてなされる不利益処分を意味します。法定の手続に従って取上げの処分がなされ,それが対象者に通知された日に免許状の効力が失われます。国立学校や私立学校の教員が対象になります。
3.免許状の取上げではなく,失効の規定が適用される公立学校の教育職員は,免許の失効自体を直接争うことはできず,失効自体の取消訴訟をすることもできません。失効の前提となる教育職員免許法10条1項各号の該当性を争い,その該当性が否定されれば,結果的に失効もしないという関係にあるということになります。
4.教育職員免許状の取上げ処分手続に関する事務所相談事例集も別項として設けてありますので,そちらもご参照ください。

解説:

【国立学校,公立学校,私立学校の分類】
 
 学校教育法上の学校を設置主体によって分類すると,国(現在は,国立大学法人等)が設立する国立学校,地方公共団体が設立する公立学校,私立学校法上の学校法人が設立する私立学校に分類されます(学校教育法2条2項)。教育職員免許法上も,教育職員免許の剥奪については,この分類に対応した規定がされています。

【免許状の失効と取上げ処分】

 懲戒免職処分や分限免職処分を受けた公立学校の教員の教育職員免許については,「失効」といって,特段の手続を経ることなく当然に効力を失うという建付けになっています。これに対して,国立学校や私立学校の教員の教育職員免許については,聴聞手続を経たうえでの「取上げ」という行政処分によって初めて効力が失われる建付けになっています。

【公立学校では当然失効なのに対し,国立学校及び私立学校では取上げ処分が介在するという違いが生じる理由】

 なぜ,公立学校の教育職員が懲戒免職や分限免職になった場合は当然に免許状が失効となるのに,国立学校や私立学校の教育職員の解雇の場合には,取上げという行政処分が介在するのでしょうか。
 これは,教育職員免許法上の「免許管理者」が当該教育職員の勤務地の都道府県の教育委員会(ただし,免許を有するものの教育職に就いていない者についてはその者の住所地の都道府県の教育委員会)とされていること(教育職員免許法2条2項)と関係します。 すなわち,公立学校の教育職員の任免の権限が都道府県の教育委員会に与えられている(地方教育行政の組織及び運営に関する法律37条,38条)ことから,公立学校においては,懲戒免職または分限免職をする処分庁と,教員免許の剥奪を判断する処分庁がどちらも同一の都道府県の教育委員会であるということになります。そうすると,教員免許の剥奪の相当性については,懲戒免職または分限免職を可と判断したことで既に明らかであり,重ねて行政処分をする必要がないということになります。

 これに対して,国立学校においては国立大学法人等が,私立学校においては学校法人がそれぞれの教育職員の任免権を有している一方,教員免許の免許管理者は,前述のとおり都道府県の教育委員会です。そうすると,教育職員の解雇についての判断権者と免許剥奪に関する判断権者が同一でないため,仮に解雇自体は有効だったとしても,免許状の効力を失わせることまでも相当といえるかは別問題ということになります。
 分かりやすくするため,多少極端な例を挙げてみましょう。例えば,私立学校には当該私立学校ならではの校風や教育方針があり,あるいは,公権力が介入すべきでない価値基準があります。一般論としては懲戒解雇が解雇権の濫用とならないハードルは結構高いとはいえ,そういう私立学校ならではの事情により懲戒解雇となる場合もありえるといえます。しかし,私立学校での解雇がされたからといって,それを国の制度である教員免許の与奪の問題に直結させることはできないということです。教育職員免許法上,免許管理者は都道府県の教育委員会なのですから,そこに教育委員会による判断を介在させる必要があるのです。

【公立学校の教育職員が免許状の失効を避けたい場合の対処法】

 このような理由から,国立学校または私立学校の教育職員の教員免許剥奪については,免許状の取上げという行政処分が必要であるため,その行政処分手続上において正当な利益を守るための防御の機会が得られることになります。この点については,当相談事例集に別項を設けていますのでご参照ください。
 これに対して,公立学校の教育職員においては,失効となるべき事情が発生してしまうと自動的に免許の効力が失われてしまうため,失効自体を争うことはできません。しかし,もし,懲戒免職や分限免職という法律要件そのものが否定されるなら,失効の法律効果も発生しないということになります。
 ですから,もし,あなたが懲戒免職になってしまうことをしてしまったかもしれないということでご不安だということなら,仮に退職するにしても懲戒免職だけは回避できないかという観点から,弁護士に対応をご相談なさるべきだと思います。教育職員免許法が,教育職員の免許に関する基準を定め,教育職員の資質の保持と向上を図ることを目的として掲げていることからしても,あなたの不祥事の内容によっては,残念ながら免許状の失効は不可避だということもあるでしょうが,その内容も伺っていない段階では具体的な助言を差し上げることもできません。
 弁護士は高度の守秘義務を負っていますので,安心して相談なさってください。

【公立学校の懲戒事件発生の具体的対処法】

 通常,公立学校の懲戒については,免職,停職,戒告等その判断基準が定められていますので,これを教育委員会から取得し対応することになります。事件が生じた場合は,公立学校の,校長,教頭が直ちに事実関係を事情聴取し,調査し,事件の内容,貴方にとって不利益な内容を確定しようとします。
 例えば,調査書に署名をさせ,上申書(顛末書等)を提出させ,後の撤回できないような自白を事実上求めてきます。校長,教頭は通常貴方の上司,味方となって学校を運営していますが,事件が起きた場合は別です。教育委員会の側に立ち,貴方を追及する立場に急変し,意外と言い訳を聞いてくれません。というのは,校長,教頭は学校管理者として事件を究明追及する立場にあり,なおかつ,事件発生について連帯責任を負う立場にもあるので,貴方をかばう余裕,利益もありません。又,貴方の個別責任として処理して,管理者として身の保全を図る可能性も存在するからです。

 従って,貴方の側に立って利益を保全するのは,ご家族,又は,貴方の依頼する代理人,弁護士ということになります。あたかも,刑事事件と同様の構図になってしまいます(例えると教育委員会,学校管理者が捜査機関で,貴方が被疑者というような似通った構図。)。従って,事件が発生し,懲戒処分が予想されるような場合,まずは学校に連絡する前に即日,家族と弁護士に連絡し判例等を検討し今後の対応を協議することが肝要です。刑事事件が関連する場合はなおさらです。
 行政処分に対する黙秘権(憲法38条1項,刑事訴訟法第198条第2項,291条第3項,同第311条1項。自己負罪拒否特権ともいいます。憲法上条文は,刑事事件に限定して規定されていませんので,刑事事件に関連するような行政処分手続きへの類推も可能と考えられます。)の類推も考える必要があります。最初の供述が懲戒処分の命取りになるようなことは何としても避ける必要があります。事件発生後,教育委員会による事情聴取,弁明の機会の期日指定,行政処分,それに対する不服申し立て(処分を知った翌日から60日以内,処分の日の翌日から1年,地方公務員法49条の3。),不当な行政処分取消訴訟を予想して慎重なる対応が必要でしょう。後記,行政処分が争われた判例も参考にしてください。

【国立学校,私立学校にも適用される失効の規定】

 なお,国立学校,公立学校,私立学校の分類に関係なく適用される失効の規定もあります。それは教育職員免許法10条1項3号です。
 3号は「第五条第一項第三号,第四号又は第七号に該当するに至つたとき。」と規定していて,1号及び2号とは異なり,対象を公立学校の教員に限っていません。
 10条1項3号が掲げる事由を見てみますと,成年被後見人・被保佐人(5条3号),禁錮以上の刑に処せられた者(5条4号),日本国憲法施行の日以後において,日本国憲法やその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成したり加入したりした者(5条7号)となっています。
 ご相談事項には関係ありませんが,今回,中心的に検討した教育職員免許法10条1項に掲げられている事由ですので,ご参考までにご紹介しました。

≪参考判例≫

宮崎地方裁判所平成22年2月5日判決。
判決内容要旨。
 中学校教諭の3回のセクハラ行為が地方公務員法33条並びに29条1項及び3号に該当すると判断した事件です。県教育委員会がした懲戒免職処分について,県に対して処分の取消しを求めた事案において,一般的基準として,「教育委員会の合理的裁量権を認め,懲戒権者の裁量権の行使に基づく処分が社会観念上著しく妥当を欠き,裁量権を濫用したと認められる場合に限り違法であると判断すべきである。」と説明したうえで,教師の,合計3回にわたるセクハラ行為は,教育公務員の信用を失墜させるものとして上記地方公務員法に違反すると判断しています。妥当な判断です。

判決抜粋
「3 争点2(本件処分に裁量権を逸脱・濫用する違法があったか否かについて)
(1)そこで進んで,本件処分が裁量権を逸脱・濫用するものであるか否かを検討するに,公務員に対する懲戒処分は,当該公務員に職務上の義務違反,その他,単なる労使関係の見地においてではなく,国民全体の奉仕者として公共の利益のために勤務することをその本質的な内容とする勤務関係の見地において,公務員としてふさわしくない非行がある場合に,その責任を確認し,公務員関係の秩序を維持するため,科される制裁である。ところで,国公法は,同法所定の懲戒事由がある場合に,懲戒権者が,懲戒処分をすべきかどうか,また,懲戒処分をするときにいかなる処分を選択すべきかを決するについては,公正であるべきこと,平等取扱いの原則及び不利益取扱いの禁止に違反してはならないことを定める以外には,具体的な基準を設けていない。したがって,懲戒権者は,懲戒事由に該当すると認められる行為の原因,動機,性質,態様,結果,影響等のほか,当該公務員の上記行為の前後における態度,懲戒処分等の処分歴,選択する処分が他の公務員及び社会に与える影響等,諸般の事情を考慮して,懲戒処分をすべきかどうか,また,懲戒処分をする場合にいかなる処分を選択すべきかを決定することができるものと考えられるのであるが,その判断は,上記のような広範な事情を総合的に考慮してされるものである以上,平素から庁内の事情に通暁し,職員の指揮監督の衝にあたる者の裁量に任せるのでなければ,とうてい適切な結果を期待することができないものといわなければならない。それゆえ,公務員につき,国公法に定められた懲戒事由がある場合に,懲戒処分を行うかどうか,懲戒処分を行うときにいかなる処分を選ぶかは,懲戒権者の裁量に任されているものと解すべきである。もとより,上記の裁量は,恣意にわたることを得ないものであることは当然であるが,懲戒権者が裁量権の行使として行った懲戒処分は,それが社会観念上著しく妥当を欠いて裁量権を付与した目的を逸脱し,これを濫用したと認められる場合でない限り,その裁量権の範囲内にあるものとして,違法とならないものというべきである。したがって,裁判所が上記処分の適否を審査するにあたっては,懲戒権者と同一の立場に立って懲戒処分をすべきであったかどうか又はいかなる処分を選択すべきであったかについて判断し,その結果と実際に行われた懲戒処分とを比較してその軽重を論ずべきものではなく,懲戒権者の裁量権の行使に基づく処分が社会観念上著しく妥当を欠き,裁量権を濫用したと認められる場合に限り違法であると判断すべきものであり(最高裁判所昭和47年(行ツ)第52号昭和52年12月20日第三小法廷判決・民集31巻7号1101頁参照),この理は地方公務員についても同様に妥当するものと解される。
(2)これを本件についてみるに,前記2認定のとおり,原告は,計3回にわたり,自身が顧問を務める陸上部に所属する女子生徒に対し,本件セクハラ行為に及んだものであるが,このような行為は,教育公務員の信用を失墜させるものとして地方公務員法33条に反するとともに,全体の奉仕者である公務員としてふさわしくない非行に当たるといえるから,原告には,地方公務員法29条1号及び3号に該当する懲戒事由が存するといえる。」

他に教員の酒気帯び運転が争われた佐賀地方裁判所平成20年12月12日判決等があります。これは免職処分が取り消されています。

≪参照法令≫

【憲法】
第三十八条 何人も,自己に不利益な供述を強要されない。

【教育職員免許法】
(定義)
第二条  この法律で「教育職員」とは,学校教育法 (昭和二十二年法律第二十六号)第一条 に定める幼稚園,小学校,中学校,高等学校,中等教育学校及び特別支援学校(以下「学校」という。)の主幹教諭,指導教諭,教諭,助教諭,養護教諭,養護助教諭,栄養教諭及び講師(以下「教員」という。)をいう。
2  この法律で「免許管理者」とは,免許状を有する者が教育職員及び文部科学省令で定める教育の職にある者である場合にあつてはその者の勤務地の都道府県の教育委員会,これらの者以外の者である場合にあつてはその者の住所地の都道府県の教育委員会をいう。
3  この法律で「所轄庁」とは,大学附置の国立学校(学校教育法第二条第二項 に規定する国立学校をいう。以下同じ。)又は公立学校の教員にあつてはその大学の学長,大学附置の学校以外の公立学校の教員にあつてはその学校を所管する教育委員会,私立学校の教員にあつては都道府県知事をいう。
4  略
5  略
(授与)
第五条  普通免許状は,別表第一,別表第二若しくは別表第二の二に定める基礎資格を有し,かつ,大学若しくは文部科学大臣の指定する養護教諭養成機関において別表第一,別表第二若しくは別表第二の二に定める単位を修得した者又はその免許状を授与するため行う教育職員検定に合格した者に授与する。ただし,次の各号のいずれかに該当する者には,授与しない。
一  十八歳未満の者
二  高等学校を卒業しない者(通常の課程以外の課程におけるこれに相当するものを修了しない者を含む。)。ただし,文部科学大臣において高等学校を卒業した者と同等以上の資格を有すると認めた者を除く。
三  成年被後見人又は被保佐人
四  禁錮以上の刑に処せられた者
五  第十条第一項第二号又は第三号に該当することにより免許状がその効力を失い,当該失効の日から三年を経過しない者
六  第十一条第一項から第三項までの規定により免許状取上げの処分を受け,当該処分の日から三年を経過しない者
七  日本国憲法 施行の日以後において,日本国憲法 又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成し,又はこれに加入した者
2ないし7 略
(失効)
第十条  免許状を有する者が,次の各号のいずれかに該当する場合には,その免許状はその効力を失う。
一  第五条第一項第三号,第四号又は第七号に該当するに至つたとき。
二  公立学校の教員であつて懲戒免職の処分を受けたとき。
三  公立学校の教員(地方公務員法 (昭和二十五年法律第二百六十一号)第二十九条の二第一項 各号に掲げる者に該当する者を除く。)であつて同法第二十八条第一項第一号 又は第三号 に該当するとして分限免職の処分を受けたとき。
2  前項の規定により免許状が失効した者は,速やかに,その免許状を免許管理者に返納しなければならない。
(取上げ)
第十一条  国立学校又は私立学校の教員が,前条第一項第二号に規定する者の場合における懲戒免職の事由に相当する事由により解雇されたと認められるときは,免許管理者は,その免許状を取り上げなければならない。
2  免許状を有する者が,次の各号のいずれかに該当する場合には,免許管理者は,その免許状を取り上げなければならない。
一  国立学校又は私立学校の教員(地方公務員法第二十九条の二第一項 各号に掲げる者に相当する者を含む。)であつて,前条第一項第三号に規定する者の場合における同法第二十八条第一項第一号 又は第三号 に掲げる分限免職の事由に相当する事由により解雇されたと認められるとき。
二  地方公務員法第二十九条の二第一項 各号に掲げる者に該当する公立学校の教員であつて,前条第一項第三号に規定する者の場合における同法第二十八条第一項第一号 又は第三号 に掲げる分限免職の事由に相当する事由により免職の処分を受けたと認められるとき。
3  免許状を有する者(教育職員以外の者に限る。)が,法令の規定に故意に違反し,又は教育職員たるにふさわしくない非行があつて,その情状が重いと認められるときは,免許管理者は,その免許状を取り上げることができる。
4  前三項の規定により免許状取上げの処分を行つたときは,免許管理者は,その旨を直ちにその者に通知しなければならない。この場合において,当該免許状は,その通知を受けた日に効力を失うものとする。
5  前条第二項の規定は,前項の規定により免許状が失効した者について準用する。
(聴聞の方法の特例)
第十二条  免許管理者は,前条の規定による免許状取上げの処分に係る聴聞を行おうとするときは,聴聞の期日の三十日前までに,行政手続法 (平成五年法律第八十八号)第十五条第一項 の規定による通知をしなければならない。
2  前項の聴聞の期日における審理は,当該聴聞の当事者から請求があつたときは,公開により行わなければならない。
3  第一項の聴聞に際しては,利害関係人(同項の聴聞の参加人を除く。)は,当該聴聞の主宰者に対し,当該聴聞の期日までに証拠書類又は証拠物を提出することができる。
4  第一項の聴聞の主宰者は,当該聴聞の期日における証人の出席について,当該聴聞の当事者から請求があつたときは,これを認めなければならない。
(失効等の場合の公告等)
第十三条  免許管理者は,この章の規定により免許状が失効したとき,又は免許状取上げの処分を行つたときは,その免許状の種類及び失効又は取上げの事由並びにその者の氏名及び本籍地を官報に公告するとともに,その旨をその者の所轄庁及びその免許状を授与した授与権者に通知しなければならない。
2  この章の規定により免許状が失効し,若しくは免許状取上げの処分を行い,又はその旨の通知を受けたときは,その免許状を授与した授与権者は,この旨を第八条第一項の原簿に記入しなければならない。
(通知)
第十四条  所轄庁(免許管理者を除く。)は,教育職員が,次の各号のいずれかに該当すると認めたときは,速やかにその旨を免許管理者に通知しなければならない。
一  第五条第一項第三号,第四号又は第七号に該当するとき。
二  第十条第一項第二号又は第三号に該当するとき(懲戒免職又は分限免職の処分を行つた者が免許管理者である場合を除く。)。
三  第十一条第一項又は第二項に該当する事実があると思料するとき(同項第二号に規定する免職の処分を行つた者が免許管理者である場合を除く。)。
(報告)
第十四条の二  学校法人は,その設置する私立学校の教員について,第五条第一項第三号,第四号若しくは第七号に該当すると認めたとき,又は当該教員を解雇した場合において,当該解雇の事由が第十一条第一項若しくは第二項第一号に定める事由に該当すると思料するときは,速やかにその旨を所轄庁に報告しなければならない。

【学校教育法】
第二条  学校は,国(国立大学法人法 (平成十五年法律第百十二号)第二条第一項 に規定する国立大学法人及び独立行政法人国立高等専門学校機構を含む。以下同じ。),地方公共団体(地方独立行政法人法 (平成十五年法律第百十八号)第六十八条第一項 に規定する公立大学法人を含む。次項において同じ。)及び私立学校法第三条 に規定する学校法人(以下学校法人と称する。)のみが,これを設置することができる。
○2  この法律で,国立学校とは,国の設置する学校を,公立学校とは,地方公共団体の設置する学校を,私立学校とは,学校法人の設置する学校をいう。

【地方公務員法】
(分限及び懲戒の基準)
第二十七条  すべて職員の分限及び懲戒については,公正でなければならない。
2  職員は,この法律で定める事由による場合でなければ,その意に反して,降任され,若しくは免職されず,この法律又は条例で定める事由による場合でなければ,その意に反して,休職されず,又,条例で定める事由による場合でなければ,その意に反して降給されることがない。
3  職員は,この法律で定める事由による場合でなければ,懲戒処分を受けることがない。
(降任,免職,休職等)
第二十八条  職員が,左の各号の一に該当する場合においては,その意に反して,これを降任し,又は免職することができる。
一  勤務実績が良くない場合
二  心身の故障のため,職務の遂行に支障があり,又はこれに堪えない場合
三  前二号に規定する場合の外,その職に必要な適格性を欠く場合
四  職制若しくは定数の改廃又は予算の減少により廃職又は過員を生じた場合
2  職員が,左の各号の一に該当する場合においては,その意に反してこれを休職することができる。
一  心身の故障のため,長期の休養を要する場合
二  刑事事件に関し起訴された場合
3  職員の意に反する降任,免職,休職及び降給の手続及び効果は,法律に特別の定がある場合を除く外,条例で定めなければならない。
4  職員は,第十六条各号(第三号を除く。)の一に該当するに至つたときは,条例に特別の定がある場合を除く外,その職を失う。
(懲戒)
第二十九条  職員が次の各号の一に該当する場合においては,これに対し懲戒処分として戒告,減給,停職又は免職の処分をすることができる。
一  この法律若しくは第五十七条に規定する特例を定めた法律又はこれに基く条例,地方公共団体の規則若しくは地方公共団体の機関の定める規程に違反した場合
二  職務上の義務に違反し,又は職務を怠つた場合
三  全体の奉仕者たるにふさわしくない非行のあつた場合
2  職員が,任命権者の要請に応じ当該地方公共団体の特別職に属する地方公務員,他の地方公共団体若しくは特定地方独立行政法人の地方公務員,国家公務員又は地方公社(地方住宅供給公社,地方道路公社及び土地開発公社をいう。)その他その業務が地方公共団体若しくは国の事務若しくは事業と密接な関連を有する法人のうち条例で定めるものに使用される者(以下この項において「特別職地方公務員等」という。)となるため退職し,引き続き特別職地方公務員等として在職した後,引き続いて当該退職を前提として職員として採用された場合(一の特別職地方公務員等として在職した後,引き続き一以上の特別職地方公務員等として在職し,引き続いて当該退職を前提として職員として採用された場合を含む。)において,当該退職までの引き続く職員としての在職期間(当該退職前に同様の退職(以下この項において「先の退職」という。),特別職地方公務員等としての在職及び職員としての採用がある場合には,当該先の退職までの引き続く職員としての在職期間を含む。次項において「要請に応じた退職前の在職期間」という。)中に前項各号のいずれかに該当したときは,これに対し同項に規定する懲戒処分を行うことができる。3  職員が,第二十八条の四第一項又は第二十八条の五第一項の規定により採用された場合において,定年退職者等となつた日までの引き続く職員としての在職期間(要請に応じた退職前の在職期間を含む。)又はこれらの規定によりかつて採用されて職員として在職していた期間中に第一項各号の一に該当したときは,これに対し同項に規定する懲戒処分を行うことができる。
4  職員の懲戒の手続及び効果は,法律に特別の定がある場合を除く外,条例で定めなければならない。
(適用除外)
第二十九条の二  左に掲げる職員及びこれに対する処分については,第二十七条第二項,第二十八条第一項から第三項まで,第四十九条第一項及び第二項並びに行政不服審査法 (昭和三十七年法律第百六十号)の規定を適用しない。
一  条件附採用期間中の職員
二  臨時的に任用された職員
2  前項各号に掲げる職員の分限については,条例で必要な事項を定めることができる。
(特例)
第五十七条  職員のうち,公立学校(学校教育法 (昭和二十二年法律第二十六号)に規定する公立学校をいう。)の教職員(同法 に規定する校長,教員及び事務職員をいう。),単純な労務に雇用される者その他その職務と責任の特殊性に基いてこの法律に対する特例を必要とするものについては,別に法律で定める。但し,その特例は,第一条の精神に反するものであつてはならない。

【地方教育行政の組織及び運営に関する法律】
(任命権者)
第三十七条  市町村立学校職員給与負担法 (昭和二十三年法律第百三十五号)第一条 及び第二条 に規定する職員(以下「県費負担教職員」という。)の任命権は,都道府県委員会に属する。
2  前項の都道府県委員会の権限に属する事務に係る第二十六条第二項の規定の適用については,同項第四号中「職員」とあるのは,「職員並びに第三十七条第一項に規定する県費負担教職員」とする。
(市町村委員会の内申)
第三十八条  都道府県委員会は,市町村委員会の内申をまつて,県費負担教職員の任免その他の進退を行うものとする。
2  前項の規定にかかわらず,都道府県委員会は,同項の内申が県費負担教職員の転任(地方自治法第二百五十二条の七第一項 の規定により教育委員会を共同設置する一の市町村の県費負担教職員を免職し,引き続いて当該教育委員会を共同設置する他の市町村の県費負担教職員に採用する場合を含む。以下この項において同じ。)に係るものであるときは,当該内申に基づき,その転任を行うものとする。ただし,次の各号のいずれかに該当するときは,この限りでない。
一  都道府県内の教職員の適正な配置と円滑な交流の観点から,一の市町村(地方自治法第二百五十二条の七第一項 の規定により教育委員会を共同設置する場合における当該教育委員会を共同設置する他の市町村を含む。以下この号において同じ。)における県費負担教職員の標準的な在職期間その他の都道府県委員会が定める県費負担教職員の任用に関する基準に従い,一の市町村の県費負担教職員を免職し,引き続いて当該都道府県内の他の市町村の県費負担教職員に採用する必要がある場合
二  前号に掲げる場合のほか,やむを得ない事情により当該内申に係る転任を行うことが困難である場合
3  市町村委員会は,教育長の助言により,前二項の内申を行うものとする。
4  市町村委員会は,次条の規定による校長の意見の申出があつた県費負担教職員について第一項又は第二項の内申を行うときは,当該校長の意見を付するものとする。

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