新銀座法律事務所 法律相談事例集データベース
No.49、2004/3/31 18:35

[民事・契約]
質問:住んでいたマンションが競売にかけられて、新しい所有者から「出て行きなさい」という内容証明が来ました。どうしたらよいでしょうか。
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回答:あなたが、マンションの所有者であったなら、このままマンションに住む権利はありませんので、できるだけ早く退去されることをお勧めします。所有権移転登記の日から、退去する日までの間の日割りの賃料相当額を損害賠償請求されるおそれがあります。
 他方で、あなたが、マンションを賃借して住んでいるなら、一番最初に契約したときの入居日によって対応が変わります。@入居日に不動産に抵当権が設定されていなければ、あなたは、今後も賃借人として賃料を支払って住む権利があります。もちろん、退去時には敷金の返還を請求することもできます。A入居時に既に抵当権が設定されていても、全ての抵当権者が同意の上そのことを登記していれば(民法387条)今後も賃借人として賃料を支払って住む権利があります。B入居時に既に抵当権が設定されていた場合で、前項の登記も無い場合は、買受人に賃借権を主張できず、出ていかなければならないのが原則です。但し、買受人が買い受けたときから6ヶ月間は明け渡しを猶予される場合があります(民法395条)。
 住む権利がなくて立ち退きをしなければならない場合でも、引越費用として数十万円の範囲内で立ち退き料(立退料)を請求できる場合があります。新しい所有者とよく話し合って、金額を決めて下さい。但し、あなたが、金額にこだわって交渉を引き延ばしにしていると、強制執行により強制的に退去させられてしまう場合がありますので注意が必要です。

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